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ダイソン炎上から考える不正競争防止法とマーケティング

ダイソン炎上から考える不正競争防止法とマーケティングビジネススキル
ダイソン炎上から考える不正競争防止法とマーケティング

プロダクトマーケティングにおいては、不正競争防止法に抵触するリスクが少なからず存在します。不正競争防止法は、企業間の競争において、公正なルールに基づいた行動を求め、消費者や他の企業に不当な損害を与える行為を禁止する法律です。

不正競争防止法に抵触するリスクを避けるために、企業はマーケティング活動を行うに際して、法律や業界規定に十分な注意を払っています。

今回の記事ではダイソンとパナソニックの間で発生した不正競争防止法とそれを巡る一連の騒動に関して説明しています。

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ダイソンがパナソニックを告訴

ことの発端は2022年6月9日にダイソンがパナソニックを訴えたのが始まりでした。

ダイソンはパナソニックのヘアドライヤー「ナノケア」(EH-NA0G)の広告が消費者に誤解を与えるとして、東京地方裁判所に広告の差し止めを求める訴訟を起こしています。

訴訟の内容はパナソニックの技術「ナノイー」に関する記述が不正確で消費者に誤解を与えるというもの。

ナノイーとは
パナソニックを代用する技術で、ナノサイズの微粒子イオンを生成し、様々な有害物質を抑制し、除菌や脱臭、美容など、代表的な7つの効果を持つ技術。

このナノイー技術に関して「髪への影響、髪の潤い、髪の保護に与える影響」について不正確な記述があり、これが不正競争防止法に違反しているとダイソン側が主張したのです。ダイソンは主張の裏付けとして、独立した第三者機関による試験結果を提出したといいます。

不正競争防止法とは

不正競争防止法とは以下のように定義されています。

第一条
この法律は、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=405AC0000000047

つまり、企業が正々堂々と競争をするこが国民や経済のためになるということです。過去には違法な電動アシスト自転車を適法品だと偽って販売した自転車販売会社「THE NeO」が不正競争防止法違反で摘発されています。

ナノイーの何が不正競争防止法になりうるのか

今回ダイソンはパナソニックの「ナノイー」に関する記述が不正確だとしてパナソニックを訴えています。これは不正競争防止法の第二条二十に違反しているとダイソン側が考えている可能性があります。

不正競争防止法 第二条二十
商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=405AC0000000047

訴えの元となったヘアドライヤー「ナノケア」(EH-NA0G)の公式サイトでは、ナノイーの技術を以下のように記載しています。

こちらの図は、「自社の技術力が以前よりも1.9倍上がった」ことを表しているものですが、消費者の中には「髪の毛における水分量が1.9倍増える」と捉えてしまう方もいるかもしれません。

こちらの図は、髪のうるおいやまとまりかたには個人差がある旨の※印による注意書きがありますが、消費者の中にはこのモデルのような髪質になれると勘違いする方もいるかもしれません。

実際に販売サイトでは「あまり効果が実感できない」という口コミも確認できます。

出典:Amazon

ダイソンのドライヤーとEH-NA0Gは競合関係

ダイソンのドライヤーが4万円台に対し、パナソニックのEH-NA0Gは3万1千円台(2023年1月)。価格で比較するとパナソニックのEH-NA0Gの方が1万円以上安くなっています。

パナソニックのEH-NA0Gは高価格ドライヤーの中でも売れ筋で2020年には累計1300万台を記録しています。ダイソンは自社のドライヤーを売るためにはパナソニックのEH-NA0Gのシェアをどうにか奪う必要があったのかもしれません。

マーケティングの難しさ

競争厳しい環境で各社生き残りをかけ、激しいシェア争いを繰り広げています。

その中で、不正競争防止法違反による検挙数は年々右肩上がりに増加しています。

参照:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/chiteki_zaisan/fusei_kyoso/pdf/012_03_00.pdf

マーケティングをするにあたって、虚偽の広告はしてはいけません。しかし競争が激しく技術の進歩も目覚ましい昨今では、消費者にインパクトを与え興味関心をもってもらわなければ企業も生き残ってはいけません。

そこに企業戦略と法令遵守とのバランスをいかに取るかという葛藤が生まれます。

マーケティング戦略で企業業績はV字回復

日本を代表するマーケターの森岡毅氏は入社わずか3年でUSJの入場者数を730万人から1050万人にまで引き上げたと言われています。そしてその後1460万人にまで増えています。その間、ファミリー層の取り込みや社運を賭けたアトラクションの建設などを行い、客層の拡大と客数の増加に成功しています。

このようにマーケティング戦略が成功すると、企業の業績は過去に前例を見ないくらいに改善上昇することもあるのです。

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参照

ITmedia:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2206/09/news173.html

Panasonic:https://panasonic.jp/nanoe/technology.html

PASONA:https://www.corporate-legal.jp/news/5127

日経ビジネス:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00081/101200447/